第二弾全5種
















【出逢いという名の運のつき】




わしは永い間、最強の名を欲しいままにしていた。




少し前、わしは赤子の中に封じられた。

ふざけるな!このわしを誰じゃと思っておる!!

わしは誓った。封印が溶けた暁にはこの赤子を塵へと変え、

そしてわしにこのような屈辱を与えたこの里に、混沌と狂乱を味あわせようと!!!




幸いなことに、封印は完璧ではない。

後数年すれば緩くなる。

そうしたら、まずこの赤子の身を乗っ取ろう。

精神の全てを粉々に砕いてやる!!!!!




「無理ですね、貴方は俺の所有物であって俺の駒なんです。」




突然響いた声。

それは幼く、そして冷たい響きを持っていた。




目の前には、金髪の小さな子供が立っていた。

そして何を考えたのか封印の札が張り付いた檻を軽く越え、愚かなことに檻の中に入ってきた。




―――フン、生意気な小童め。調度良い、引き裂いてくれる!!!




わしは気付いてなかった。

目の前の子供の唇が、優美な弧を描いていたことを・・・。










「それで、どうしたの!?」

黒髪の少年は、顔を好奇心で無邪気に輝かせる。

黒髪の少年の頭を撫で、




「勿論、骨の髄まで誰が強者で誰が弱者かというのを叩き込んでおきましたよ。

 やはりは最初が肝心といいますからね。今では従順な下僕ですよ。」




と、金髪の少年は爽やかな笑顔で語った。







いつの間には駒から下僕に格下げです。



































【ハロウィン】




月灯りが闇の夜を照らす。

闇の中、潜んでいた男達の前に三つの影が降り立った。




「何者だ!!!」




男達はそう叫び臨戦態勢をとった。

―――そして次の瞬間凍りついた。




「「「Trick or Treat ♪」」」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ?」




呆然とする男達を気にせず、

影達は楽しそうに笑う。




「でも薄汚いオジサンたちなんかは、お菓子なんて高尚な物なんか持ってないよね。」

「と、いうことはTrickかしら?確かこの前試作した起爆札があるんだけど、いい?」

「勿論ですよ。あ、くれぐれも肉片は散らかさないでくださいね、後片づけが大変ですから。

 ―――では・・・、」




その後、夜の森に爆音と断発魔が木霊した。




Happy Halloween ?







何気にサスケが一番酷いこと言ってます。てかもうハロウィンかなり過ぎてるよ。



































【ハロウィン・アフター】







「さて、と!」




任務が終り、色々と散らかしてしまったモノの片付けが一段楽した時、サクラは口を開いた。

にこやかに笑うその様子に、ナルトとサスケは冷や汗をかいた。




「ナル、サス。Trick or Tr 「ねぇナル!任務終ったんだし早く帰ろう!!」

「Trick o 「そうですねサス!子供は寝る時間ですからね!!」

「Tri 「「早く帰(りましょう)(ろう)サク!!!」」

「Trick or Treat !!!」




サクラは名前と同じ桜色の髪を揺らしながら叫んだ。




「二人とも、こういったイベントの時嬉々として任務で楽しそうに遊んでるのに、何で家ではやろうとしないの?」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」




不思議そうに問うサクラに、二人は気まずそうに視線を逸らす。

そんな二人を見て、サクラはため息をついた。




「ま、いいわ。とにかく、Trick or Treat ♪どっちにする?」

「「!!!」」







その後、約二名が食中毒と火傷で病院送りとなった・・・。







例え二人でもサクラの料理を止めることは出来ませんでした・・・。合掌。



































《「最期に見るは愚者の夢」同設定過去編・チマいの視点》







あのねあのね、だいすきなえほんがあるの!

そのえほんはね、おそらからおつきさまがおりてきて、

いのとおなじくらいのおんなのこといっしょに、たびをするはなしなの。

おつきさまはとってもくーるでつめたいけど、ほんとうはとってもとってーもやさしいの。

いつもおんなのこをまもるんだよ。だっておつきさまはおんなのこのことがだいすきだから!

それで、おんなのこもおつきさまがだいすきなの!

あーあ。いののところにも、おつきさま、こないかなぁ?







「いの。この子は『うずまきナルト』君ていうんだよ。

 今日からたまにココに来て一緒に遊んであげてほしい。」




ぱぱにつれられてきた、もりのなかのおおきなおやしき。

そこにいたのは、きらきらかがやくきれいなおとこのこ。







見つけた、私のお月様!

・・・だきつこうとしたらよけられちゃった。

(何だこの変な女は!?)







最後の( )はナルトの気持ち。ナルトの回想のところにあった1シーンです。・・・これだけテンションが違い過ぎる?



































ここはハズレ。

拍手は4種です。

でも本当は一番最後にシークレットがあります。

他ジャンルです。というかスレ蜜柑ネタです。

と、いうのがありまして、反転すると実は・・・・・



























































十回連打した時のみ現れるシークレットでした。

おまけでスレ蜜柑。

《14巻・第80回ネタ》







「―――私は優しいから、あえて教えてあげる。貴女に何処までできるかしら?

 その二つで、貴女と貴女の周りの人間を何処まで守りきれるか、

 たった今からお手場見拝見ね・・・。」

小泉ルナはそう楽しそうに嘲笑うと、体育館倉庫から出て行った・・・。




体育館倉庫に残ったのは、あまりに唐突な出来事と、

突きつけられたあまりに不条理な条件への絶望感からか、下を向き俯いている蜜柑だけだった。

・・・否、

絶望感など、蜜柑の心の片隅にもありはしなかった。




俯いていたのは、弧を描いた自らの唇を隠す為―――。







「・・・くくッ、フ。」

思い通りに行き過ぎて、思わず漏れる笑い声を慌てて噛み殺す。

そう、全ては蜜柑の掌の上。




―――十中八九、小泉ルナは初等部校長の差し金や・・・。




だが、初等部校長は知らないのだ。

この学園の支配者が、誰であるかを。




―――うちが今まで、ただ遊んでたと思ってるん・・・?




花園会での一騒動、蜜柑はただ巻き込まれたのではない。

蜜柑が全てを計画し、巻き込んだ騒動なのだ。




すでに中等部校長も、並びに花園会メンバーも全て、蜜柑の駒。

棗の妹、葵を助け出したことによりその実力を証明した蜜柑は、全てを魅了する素顔を皆のもとに曝した。

そして、特力メンバーも、そして教師やBクラスメンバーの殆ど抱きこんだ。

プリンシパルのメンバー、そして高等部校長すらも。




初等部校長は誤解している。

蜜柑の本当の素顔に魅了された彼等は、何があろうと蜜柑を裏切らない。

何故なら蜜柑が自分たちを裏切らないことを知っているのだから。

彼等は蜜柑を信じぬくだろう。




何よりも大きな初等部校長の誤解は、蜜柑の隣に立つ忠実なる存在。




初等部校長は疑いもしないだろう。

自らに忠実だと思っていた存在が、一番初めに自分を裏切ったことを。

ペルソナが、蜜柑の僕だということを。




裏任務中のペルソナと蜜柑が出逢ったのは、蜜柑が蛍と出逢うさらに昔の出来事。

あの日以来、ペルソナは蜜柑の忠実な僕。




蜜柑は仲間達に、無効化のアリスストーンを渡している。

だから彼等は操られることも、尋問で蜜柑のことを吐くこともありえない。




蜜柑は待っていたのだ。

仲間を集め、全ての舞台を整え、学園を秘密裏に支配し、

初等部校長が尻尾を出す、その時を。







―――初等部校長。もうこの学園には、アンタの味方はおらん・・・。










嗚呼、哀れなアローンボーイ!

アンタはアンタの思うように喜劇を綴ればええ。

でもその喜劇で嘲笑われるのはアンタやけど、ね。

独り寂しく、自分が独りであることも気付かず踊り続けるんや。







・・・小泉ルナより怖いよ蜜柑さん、否、蜜柑様!書きたいこと書きなぐって好き勝手書かせて頂きました(笑)。関西弁はむつかしい。

































お疲れさまでした。