金色の子供





愛され生まれる筈だった






















どうしてなのだろう?










何で大人達は、

自分を殴るのか。


何で大人達は、

自分を忌み嫌うのか。






初めて殴られたのはいつだろう?





もう

覚えていない。

毎日のように殴られていたから。






初めて毒を盛られたのはいつだろう?





最初は何がなんだかわからなかった。

ご飯を食べたら急に体が変になって、










とっても、






苦しかった。











ある日、

三歳になったばかりの時、





僕は初めて人を殺した。






真っ黒のお洋服を着たお兄さんだった。


お兄さんは僕に言った。


「化け狐」って、


そう叫んで、刀を持って追いかけて来た。






その時、

僕のナカから声が聞こえた。

気が付けば、

お兄さんは真っ赤になって倒れていた。







すぐに、騒ぎを聞き付けたじっちゃんが僕のお部屋に来た。


じっちゃんは真っ赤な僕を見て息を飲んだ。

そして、

優しく抱き締めてくれた。












「・・・じっちゃん、」





真っ直ぐにじっちゃんを見る。

涙のせいでぼやけるけど、

それでも真っ直ぐに、

じっちゃんを見た。






「ナル、ほんとうのことがしりたい。」







じっちゃんは全部教えてくれた。


里のこと、

四代目のこと、

…ナルのお腹のナカのこと、


全部教えてくれた。






「だが、忘れるでない。四代目はお前を愛していた。・・・ナルト、お前は英雄なのじゃ。」

じっちゃんは最後、そう締めくくった。



「じゃあナルは、わるいこだから、おなかに『きゅうび』がいるわけじゃないんだ・・・。」

僕はお腹を撫でた。


…もう、涙はでなかった。














「ナル、もっとつよくなりたい。」





「もっともっと強くなりたい。」





「誰よりも強くなりたい。」















それからナルトは、強さを欲すようになった。

そんなナルトに、三代目は自分できる全ての術を授けた。












…一年後、






禁忌とされた白い狐の面をした、『戒』という忍が暗部に入隊し、僅か半年で総隊長に就任した。



















金色の子供






全てを悟ってしまった






哀しみの子供








 

+++++あとがき++++++++++
うわぁ・・・。
痛い、痛いよ。
初めてのスレナル小説です。携帯でパチパチ打ちました。
書き直したい・・・!
でもコレも思い出ってコトで、一切手直し無しです。
戒=ナルトの暗部名
きっと自分への戒めって意味でナルト自身がつけたんだと思う。

07/07/30 夜烏 白羽

 

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