金色の輝き
太陽の如く
穢れない光
純粋無垢な絶対唯一
蒼色に魅入られて
囚われて
あの穢れ無き空を
ただ 護りたくて
愚者の恋唄
もう隣を通った人の顔さえ識別できない、誰そ彼、黄昏時。
魑魅魍魎が闊歩する、大禍時。
里が血の如き紅に染まる、夕暮時。
目の前には人だった肉片、血濡れの路地。
まだ辛うじて意識があった物体を、踏みつけ、
人の形をするものは私以外無くなった。
「・・・彼を傷つけた罪、その命を持って償いなさい。」
彼一人に咎を押し付けて、無垢な彼を穢そうとして。
赦さない。例え神が赦したとしても、私が赦さない。
この世の地獄を思い知らせて、地獄の痛みと恐怖の中、コロシテアゲル。
彼はもっと苦しいのよ、でも必死に笑って、護ろうとしているのよ。
貴方達を、必死に。
何故気が付かない!彼の恩恵に!!
あの美しい身体を削って、自らを器として九尾を封じ込めて、皆を災いから護っている。
少し考えればわかることなのに誰も気付かない。
気付かず、彼を殺そうとする浅はかな里人。
「クス・・・」
思わず零れた笑み。
・・・彼は、知らない。
そんな浅はかで醜い里人達は、一人残らずコロシテアゲル。
彼は優しいから、笑って赦すでしょうけど。
彼に気付かれず、人知れず、罪を償わせてあげる。
彼は知らない、血塗れた私を。
無垢な彼は私を純粋な瞳で見る。それが酷く辛くて、嬉しい。
嗚呼、その穢れない瞳に私を映して!
彼の前だけ私は心から微笑を浮かべられる!
嗚呼愛しい人、私を愛さなくても良いから!
彼を穢そうとするものは全て薙ぎ払う。
断末魔に、私の想いを込めて。
狂ってたってそれで良い
彼 が 無 垢 で い ら れ る な ら ば
+++++あとがき++++++++++
狂ったヒナタ。衝動的に書きました。
このヒナタはナルトとサクラがくっついてもそれでナルトが幸せなら身を引きます。
でもナルトを裏切り傷つけたのなら、・・・容赦はしないでしょう。
なんか「愚者の恋唄」ってフレーズが思いついて、その後「狂ってたってそれで良い」ってのが思いついて、
そんなこんなで出来たのはこれです。
・・・・・・あれ、
もしかして、初ノマナル?ナルト出てねぇじゃん。07/12/13 夜烏白羽